症例別眼科後期研修プログラム:他科診療連携
他科診療連携
眼科領域の疾患は全身疾患に伴って発症してくることが多い。また眼科疾患に対する治療が全身疾患に影響を及ぼすこともある。従って眼科単独で治療を行うのではなく、他科と連携して治療を行っていくことが必要不可欠であり、以下の研修目標プログラムに則って指導を行う。
1.全身疾患を有する紹介患者における連携
1)想定される眼合併症を念頭に入れて眼科的検査と診察を行うこと。
2)診察結果と眼科的加療の必要性の有無の報告を行えること。
3)症例検討会などに参画し当該科及び眼科の治療方針を決定できること。
また必要に応じて医療チームを構成し全身的加療にも積極的に参加できること。
4)治療開始後も定期的な連携をとり、全身的な加療も継続し行うこと。
2.眼科疾患を有し他科の診療を要する患者における連携
1)眼科的検査と診察結果から全身疾患を疑い、担当科に診察依頼ができること。
2)担当科と症例検討を行い、確定診断を行えること。
3)担当科と連携し加療を行えること。
4)治療開始後も定期的な連携をとり、全身的な加療を継続し行えること。
3.全身疾患を持つ患者の眼科疾患に対する治療に際しての連携
担当科に眼科治療方針を連絡し、全身加療との連携を図ることができること。
特に手術加療を行う際には、担当科と手術の可否を検討し周術期の全身管理を連携して行えること。
以上が他科との連携プログラムであるが、特に糖尿病、高血圧及び腎疾患における内科との連携、頭部及び顔面外傷における耳鼻咽喉科や形成外科さらに口腔外科との連携、免疫不全患者の日和見感染症における他科との連携、多発性硬化症における神経内科との連携や小児のぶどう膜炎における小児科との連携、患者の精神的安静を図るために精神科と連携して治療を行う。