教授メッセージ
5年生、6年生の医学部の学生さん、研修医の皆様、奈良県立医科大学眼科学教室の入局案内を見ていただき、誠にありがとうございます。
本教室では、創設の昭和20年以来の長い歴史の中で培われた幅広い眼科学の経験を活かして、多くの眼疾患の治療を行っております。眼科学は結膜や角膜など眼の表面の部分から、水晶体や硝子体といった中間部の組織、網膜や脈絡膜といった後眼部、眼の周囲の眼瞼や眼窩・涙腺も含み、また各々の組織が独特な構造と機能を有する非常に繊細な組織の集合体を対象とします。本教室では、眼科領域の病理学的な視点も取り入れておりますので、学生さんにも眼疾患の理解が多角的に深められると期待しております。
眼疾患の診断においては、一般的な視力や眼圧測定、細隙灯顕微鏡検査、眼球運動、視野検査、角膜形状解析、眼底検査等を始めとする比較的一般的な眼科的な検査に加え、眼球の広範な断面を撮像できる光干渉断層計、造影剤を用いた精密な蛍光眼底造影検査、広角に眼底の写真を撮像することが可能な機器を駆使しております。さらに、眼底の血流速度を無侵襲に計測することが可能なレーザースペックルフローグラフィーも備えております。このように様々な最新の検査機器を用いて、診断が困難な疾患や治療への反応性を的確に把握しております。多くの眼科的検査は痛みや眩しさをそれほど感じることなく行えますので、皆様も興味がございましたら、是非当教室へお越しいただき、見学の傍ら検査を体験してみてください。
手術に際しては、一般的な眼疾患である白内障手術(水晶体再建術)を数多く行っております。この背景として、奈良県では依然、多くの患者さんが白内障手術を希望しており、手術待機患者が多くいるということを示しております。白内障手術の習得は、外科医としての眼科医の重要な一歩となります。本教室では毎週、多くの白内障手術を行っておりますので、皆様も入局後は比較的早いうちに多くの白内障手術を執刀することが可能になり、その習得も早いことが期待されます。白内障手術に加え、手技の難易度が上がる緑内障手術、角膜や斜視手術、網膜硝子体手術も毎週のように行っており、幅広い手術を学ぶことができます。加えて、今年からは眼に発生する腫瘍の摘出術も行う方針ですので、本教室が一般的な眼疾患から希少疾患まで網羅する貴重な眼科学教室であることは言うまでもありません。術後の診察を通じて、患者さんの見える喜びを共有することも少なくありません。
手術だけでなく、眼疾患の治療としては非観血的な治療も行っております。入院の上、ステロイド薬の大量療法や放射線治療、生物製剤による治療等にも関与しており、適切な治療を行うために、正確な診断と種々の治療の長所・短所について多くの医局員と検討しております。
皆様、是非奈良県立医科大学眼科学教室で、一緒に眼科学の勉強をしてみませんか!眼科学は上述のようにとても魅力のある広範な学問です。皆様の本教室への入局を、心よりお待ちしております。