臨床研究
眼底血流測定(DMR,AMD)
レーザースペックルフローグラフィー(Laser Speckle Flowgraphy:LSFG-NAVI)(ソフトケア社製)1)を用いてヒトの眼(視神経乳頭、網膜、脈絡膜)の血流を測定しております。従来では評価することが難しかったこれらの血流を無侵襲でリアルタイムに測定することが可能です。様々な疾患の治療前後での眼血流の変化を計測し、疾患の病態解明や治療効果の判定などに取り組んでおります。
緑内障を研究しているグループでは、主に視神経乳頭の血流分布を測定しており、動脈硬化や糖尿病との関係においては、網膜血流の変化を調べたり、また加齢黄斑変性でみられる脈絡膜新生血管や増殖糖尿病網膜症で生じる網膜新生血管発生のメカニズムについて研究しております。そして、網脈絡膜疾患の硝子体手術前後、および硝子体手術中の眼血流を測定することで、疾患と予後にどのような影響を与えるのかを研究、また麻酔科と合同で選択的脳分離還流を用いた心臓血管手術中の眼循環モニタリングを試みており、心臓血管手術後における視機能障害との関連を研究しております。
1)Sugiyama T, Araie M, Riva CE, Schmetterer L, Orgul S.
Use of laser speckle flowgraphy in ocular blood flow research.
Acta Ophthalmol. :2009 Sep 2.